1級から3級まで3つのレベルに分類

食の知識を介護現場で活かしたいなら、介護食士の資格取得をおすすめします。介護食士とは、高齢者に合わせた食の知識を習得しているプロのことを指します。公益社団法人全国調理職業訓練協会が認定する民間資格です。国家資格である栄養管理士より敷居が低いため、介護食について学びたい人なら誰でもチャレンジできます。

高齢になるにつれ、人は飲み込む力が弱くなったり誤嚥してしまう危険性が高まります。そのため、一人ひとりの体力に合わせて、食材を刻んだり柔らかい食感のメニューを選ばなくてはいけません。また、高齢者が楽しく食事できるように、おいしさと見た目にも気を配る必要があります。味覚や視覚などの五感を使って食事を楽しむことで、心と身体の健康維持に役立つでしょう。介護食士の資格を習得できれば、それぞれに合った介護食を提供できます。

介護食士の資格は、1級~3級までの3つのレベルに分かれています。介護食や栄養の基礎を学べる3級は、誰でも受験できるのが特徴です。介護現場で働いており食に興味があるなら、試しに試験を受けてみると良いでしょう。介護食士2級では、生活習慣病予防食の作り方や食材の衛生管理などについて学びます。

1級は受験条件が多く、介護食士2級の取得、2年以上の介護食調理の実務経験、年齢が25歳以上という条件を満たす人が受験できます。1級では低カロリーな献立の作成や栄養状態の判定など、より実践的な内容を習得します。様々な知識とスキルを身に付けることで、高齢者の食生活をより豊かなものに変えられます。